【SOLD】SP店:Martin 000-42 ECJM / Eric Clapton Custom Edition / Prototype #3 of 3 / 2011

【SOLD】SP店:Martin 000-42 ECJM / Eric Clapton Custom Edition / Prototype #3 of 3 / 2011

販売価格:ASK

Premium Acoustic Guitar Collection

プレイヤー誌 月間ラスト号にて特集された1本。2011年の来日公演の際にエリックがサインをしたプロトタイプです。

※お問い合わせはお手数ではございますが、お電話にてお願い致します。
※店頭でも販売しているため、WEB上でご注文可能でも完売している可能性がございます。
 その際はキャンセル扱いとさせていただきますので、予めご了承お願い致します。

サイドパーク店 042-316-6113 / 担当 坂本(さかもと)

※ブリッジ駒より若干のウェザーチェックが入っています。

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【プレイヤー誌 月間ラスト号より】

クラプトンが手にしたジャパン・リミテッドのプロトタイプ

 ここでエリック・クラプトンにまつわるギターを1本紹介しよう。写真は「MARTIN 000-42ECJM」という2011年に製作されたクラプトンのシグネチャー・モデル。「ジャパン・リミテッド・カスタム・エディション」という日本企画の限定シリーズとして製作された製品で、「エリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド ジャパン・ツアー 2011」公演のタイミングに合わせて100本限定発売されたECのシグネチャー・モデルである。しかし、写真は市販モデルではなく、その「プロトタイプ」として製作された3本の内の1本。基本的なスペックは市販モデルと共通しているが、クラプトン本人が使用する目的も兼ねて特別に製作された非売品だ。マーティンの日本総代理店である黒澤楽器店が、東関東大震災(2011年3月11日)の復興支援活動への寄付を目的として、11月4日に行ったチャリティ・オークションに出品されたギターで、クラプトンの自筆サインがボディバックに書かれ、ボディ内部には市販品とは異なる特別な専用ラベルが貼られている。クラプトン特集の最後に、この特別なシグネチャー・モデルを紹介しよう。

 1990年代初頭まで、マーティンと言えば誰しもが「ドレッドノート・モデル」をイメージするほどドレッドノートは圧倒的な人気を博していたが、そのイメージを覆したのがエリック・クラプトンだった。彼が作品『アンプラグド~アコースティック・クラプトン』で1939年製の000-42などを使用したことで、000モデルが世界中のクラプトン・ファン、ギター・ファンから注目された。元々生産量が少なかったモデルを多くのファンが購入したため、000は一瞬にして市場から姿を消し、話題となった。マーティン社では、それ以降000モデルの生産に力を注いだが、市場にこのモデルが十分行き渡るまでには、2年近い歳月が流れた。

 そして1995年、初のクラプトン・シグネチャー・モデル「000-42EC」(461本限定)が発売されたが、やはりこのモデルも一瞬にして市場から姿を消し幻の存在となった。以来、000-28EC(1996年)や000-42ECB(2000年)、000-28ECB(2002年)など、立て続けにクラプトンのシグネチャー・モデルが発売されており、その中には日本で企画された製品も少なくない。

 今回紹介する「MARTIN 000-42ECJM」は、9本目のクラプトン・シグネチャー・エディションとして日本で企画された製品で、100本限定生産された中の1本ではあるが、3本のプロトタイプの1本でもある。外観や仕様上は市販の000-42ECJMと変わらないが、サウンドホールを覗くと、専用ラベルに「Prototype #3 of 3」と書かれており、ボディバックには本人の自筆サインが書かれている。
「スタイル42」は、1930年代初頭にD-45が登場するまで、マーティンの最上位グレードとして製作されていた歴史的なスタイルとして知られる。ヘッドストックはシンプルだが、ボディ外周やロゼッタに豪華なアバロン装飾、フィンガーボードにスノーフレイクやキャッツアイなどのポジションインレイが施されている。モデル名後半の「ECJM」は、「エリック・クラプトンのシグネチャー・モデル / ジャパン・エディション / マダガスカル・ローズウッドのバック&サイド」を意味している。フィンガーボードエンドには、クラプトンのシグネチャー・モデルの証しとなるサインのシェルインレイが施されている。ボディトップは戦前のマーティンにも使用されていた厳選されたアディロンダック・スプルースを使用し、バック&サイドには杢目の美しいマダガスカル・ローズウッドを使用。ワシントン条約によりハカランダ(ブラジリアン・ローズウッド)の使用が難しい近年だが、ブラジルに近しい気候であるマダガスカルにブラジルから移植したローズウッド、マダガスカル・ローズウッドを使用した製品は人気がある。インディアン・ローズウッドと比べるとエキゾチックな杢目や色合いがかなりハカランダに近く、高級感がある。さらに重みのあるトーンニュアンスもハカランダ寄りのキャラクターで、コンパクト・ボディとして知られる000ながら、力強いリッチなサウンドが特徴となる。ネックはモディファイドVと呼ばれる形状で、30年代のトライアングル・グリップを現代的にアレンジしたオリジナル。ナット幅は1-3/4インチ、スケールは24.9インチとマーティンの標準的な仕様を採用している。

 プロトタイプは市販に先んじて製作された3本のみで、その内1本をクラプトン本人、もう1本を黒澤楽器店、として写真の1本はチャリティオークションに出品され、フーチーズが落札。現在フーチーズ・サイドパーク店に保管されている。クラプトンに渡されたプロトタイプは、日本武道館公演でもステージに用意され、以前本誌でも紹介している。

000-42 ECJ Madagascar
Eric Clapton Custom Edition
Prototype # 3 of 3

TOP : Adirondack Spruce 45Grade
TOP BRACES : Adirondack Spruce
BACK & SIDES : Madagascar Rosewood
ROSETTE STYLE : Style 45
PICKGUARD : Faux Tortoise Color
BINDING : Grained Ivoroid
FINGERBOARD INLAY : 42-Snowflake / EC Sig
NECK SHAPE : Modified V, 30’s Heel
SCALE : 24.9˝
NECK WIDETH AT NUT : 1 3/4˝
HEADSTOCK : Long Diamond, Spruce Taper
HEADPLATE : Madagascar Rosewood,
Golden Era Decal
TUNING MACHINES : Waverly Nickel BB
TOP FINISH : Aging Toner
BRIDGE : 1930 Style Belly, Drop-in Long
NUT & SADDLE : Fossilized Ivory
CACE : Custom Shop, EC Embroidery

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