ダイナミクスとピックアップ【K&T】

フーチーズでピックアップの話、となると当然K&Tの話題になりますが、今回はピックアップとダイナミクスの関係に関してツラツラと書いていきます。

この記事を書いている私(村田)はデジマート等で製品レビューを担当させてもらったりコラムを書いたりしているわけですが、最近よく考えるのが製品の音を動画等でわかりやすく伝えるために重要な要素が「音のダイナミクス」です。最近ではピックにこだわる人も多く(そういった書籍も発売されたり)出音のアタックに注目されることが多いと思います。そこには音色へのこだわりはもちろんですが、ダイナミクスへのこだわりも含まれていると思います。で、そもそもダイナミクスって何なの?という話をお客さんとすることが多いので、ちょっとこちらでまとめて見ます。

ダイナミクスとは?wikiでみると強弱法とあります。演奏家のいう「ダイナミクス」と言う言葉は大体の場合、この強弱法を指しています。

実際にどう言うことかといえば、ギターでいえばピッキングの強弱でサウンド/トーンを変化させたり、そもそも音量に変化を与えて、曲に表情を加えるという意味があると思います。

例えば、ボーカルの場合は曲の歌い出しでは控えめな声量で、曲のブリッジ部分では伸びやかに、サビでは力強く…すごく簡単に言ってしまえば、そういう変化を加えているはずです。ドラムも同じくで、腕の立つドラマーは曲調に合わせて強弱だけでなく、タイム感もコントロールしている(…ハズ)です。では、ギターやベースでは?

今話している場合のダイナミクスでいえば、単純に音量を下げる/上げるというミックスエンジニア的なそれではなく、あくまで演奏面でのお話です。そう言われると「あんまり意識してないな…」という皆さんも多いと思います。音量調整を行う(静かな曲を静かに弾く、等)という事は当たり前なんですが、もっとボーカル的なダイナミクスのお話です。

店頭でよく話題に上がる「このギタリストのトーンがすごい」という名手。彼らの音はダイナミクスコントロールが完璧で、それだけで抑揚感や曲に奥行きを加えています。


ジミー・ペイジのギターに対して論議する事は本当にナンセンス…どうでもいい話ですよね。この格好良さとこの音ですべて納得できます。誰にでも出せそうで、なかなか生み出せないサウンド。ネック側のピックアップが「きちんとしていないと」この音は引き出せない。ご本人も「ダイナミクス」に関してコメントされていますね。


ジェフベックのギターのボリューム。いつも4とか6とか、そのあたりですね。そしてアンプはすごく「ラウド」なセッティング。「同じギターでこのサウンドの違いが出せるよ」という旨をコメントをされています。エフェクターのON/OFFという変化では作り出せない「ダイナミクス」をコントロールしたサウンドメイクは基本中の基本です。


ファズフェイスが云々の話よりも、まずはヘンドリクスのプレイ、ダイナミクスに目を向けましょう。


見逃していませんか?ギター上手くて音も最高で、さらに変態系ペダル使いの名手、ジョーウォルシュの凄さ。ダイナミクスというか、表現力も凄まじい。BURST + SUNN!


魔法のようなトーン。天才的なリズム、出音のフィーリングは唯一無二の存在。イントロから10位置のギターボリュームが30秒過ぎたあたりで3-4程度。ダイナミクスとトーンの参考になります。


ロベンフォードのギターは完全に「歌って」いますよね。やはりセンシティヴなピックアップと反応の早いギター、そして入力感度でいえば最高レベルのアンプ”ダンブル”を極自然にコントロールしています。


この動画の3.05秒あたりから1分間の動画を見て、それをモノにする(練習する)だけでダイナミクスが理解できます。


この二人はもう歌が素晴らしいのでそのダイナミクスはそのままギターサウンドにも表れています。

ごく一部。まだまだ、上げ出したらキリが無い名手たちによる「ダイナミクス」コントロール。
なぜ、このような動画を観てもらいたかったかと言うと、こう言ったプレイにはパフォーマンスの高いピックアップを選ぶべきだからです。まず、多くのプレイヤーがギターのボリュームを絞っている点に注目。そういったセッティングで「きちんとギターの音が拾えるのか」は重要なポイント。特にネックピックアップのボリュームを絞った際にギターのサウンドがヌケて聞こえない場合、楽器側の問題もありますがピックアップを見直す必要があります。また、ハイパスコンデンサーや並列抵抗がボリュームポットに配してある場合、ギターボリュームを下げた際にリッチなサウンドは期待できません。もちろん、接続するアンプ等にもよりますが、オープンな倍音は激減することになります。

ボーカルレコーディングを行う場合、まともなレコーディングスタジオであれば、数十万円からの価格帯のマイクを使うでしょう。もちろん、声質との関係やバランスでマイクのスタイルが変わるし、チープなマイクの良さは重々承知の上で書いています。
これはマイクの値段の問題ではなく、いかにボーカリストのパフォーマンスをロスなく、良い帯域で拾うことができるか?という事でチョイスされると思います。面白いことに、特に歪んだギターサウンドを録音する場合は低価格帯のマイクでOKだったりしますよね。でもクリーンサウンドならばこだわりたいところ。つまり、レンジ感とダイナミクス、です。

ギターやベースも同じことで、低価格のピックアップでも高級ハンドワウンドピックアップでも、動作は同じ。「音を拾う」事です。しかしながら、どう拾うか?どうやって電気信号に変換するか?どう出力するか?という事がサウンドに大きく変化を生みます。

ダイナミクスを表現するために、質の良いピックアップは不可欠な存在です。サウンドチェックの際にはフルボリュームだけでなく、ギターボリュームを下げた状態でのレスポンス、透明感等も合わせてチェックしてください。K&T搭載のクルーズマニアックサウンド製品をチェックする際の参考になさってください。明らかな音の違いに、きっと驚いていただける事でしょう。ハードピッキングベースプレイヤーの皆さんも、気持ちボリュームを絞って弾いた際の「心地よさ」を味わってみてください。

デジマートでK&Tピックアップ搭載の楽器、ピックアップを探す

次回はピックアップの選び方に関して書いてみます。

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